おもてなし電気通信 -vol.3-【エネルギー回収施設(川口)】

地域に根ざし、人々の暮らしに貢献

~サーマルリサイクルへの取り組み・川口~

おもてなし電気通信、第3回目は上山市川口にある「エネルギー回収施設(川口)」です。

 


公園のあるエネルギー回収施設


山形新幹線の線路脇に立つエネルギー回収施設。

敷地内には公園(こどもふれあい広場)があり、カラフルな遊具が並んでいます。

この遊具、よく見るとエネルギーができるまでの流れをイメージしてつくられたもの。

天気の良い日は親子連れの姿が見られ、休日には200人ほど訪れることもあるそう。

公園は4月から11月まで開放。駐車場や公衆トイレもあり、施設が休みの時も自由に利用できます。

こちらは2018年12月に運営を開始したエネルギー回収施設です。

自由に見学ができるというので、さっそく中へ。

・施設見学時間:9:00~17:00

・休業日:毎週水曜日、年末年始(12月29~1月3日)

※予約なしで、個人でも見学が可能


最新設備で新しいエネルギーを生み出す


今回は、施設の運営・維持管理を担当する(株)かみのやま環境サービスの石川伸さんに施設を案内していただきました。

(株)かみのやま環境サービス 石川伸さん

イメージキャラクターの「ロボエネくん」が案内役として館内の随所に。

上山市川口にあるエネルギー回収施設では、山形市、上山市、山辺町、中山町の燃やせるごみを処理します。ごみを焼却する際の焼却熱を利用する蒸気タービン発電機があり、最大3,220KWの発電能力があります。

「エネルギー回収施設」と呼ばれているのは、石油などの化石燃料に代わる新しいエネルギーを生み出す施設という理由から。

ここでつくられた電気の一部は施設内の機械の動力、照明や冷暖房などに使用され、つくられた電気の多くは山形広域環境事務組合を通し、小売電気事業者である『おもてなし山形』が買い取り、エリア内の学校や公共施設に送っています。

エネルギー回収施設(川口)施設内

エリア内で回収されるごみの量は平日は1日平均130t。

年間で3万7000tにも。

ごみが搬入されるプラットホームは、20階建てのビルがすっぽりと入る大きさがあり、ごみピットは約5日分のごみを貯めることができます。

ごみクレーン・ごみピット

受け入れピットに搬入されたごみはごみクレーンでかき混ぜます。

これは燃えにくい生ごみ等の水分の多いものと、紙類等の燃えやすいものを均一にして処理しやすいようにするためです。

ごみはごみクレーンでごみ破砕機に投入され、小さく破砕することで、ある程度大きいごみでも安定して処理することができます。


予約なしで誰もが見学可能


子どもたちに体感しながら理解してもらえるよう、館内のフローリングにはさまざまな仕掛けを施しています。

こちらは、ガス化炉を模したフロアシート。

「ここは550度あるんだよ」と伝えると、「アツアツ!」と反応してくれる子どもたちが可愛いんです」と、微笑む石川さん。

『ロボエネ発電体験コーナー』では自転車をこいで発電。

家電製品を例に取り、1秒間に必要な電力を表示しています。

「子どもたちが楽しく、施設のことやごみのことなどを理解してもらえるように」とクイズコーナーも。

初級、中級、上級編に分かれたクイズを解きながら、子どもたちは笑顔いっぱいに。

幼稚園の遠足や小学生の社会科見学など、多くの子どもたちが訪れます。

地域の人や子どもたちを対象に楽しいワークショップも年に3回(7、9、11月)開催。

興味がある人はお問い合わせを。(TEL.023-672-2115)

エネルギーは建物に隣接する足湯にも有効活用しています。


循環型社会の実現を目指して


 

ごみ処理機能以外にも足湯やふれあい広場、ふるさとの森などがあり、散策も楽しめるこちらの施設。

楽しみながら、健康促進の場としても利用できます。

最新設備と確実な対応で循環型社会の実現を目指しつつ、未来に向けた暮らしを支えるごみの処理に取り組んでいます。

最後に、石川さんからメッセージをいただきました。

「地域に根ざした企業として貢献していきます。気軽にみなさんで遊びにきてください」。

≫エネルギー回収施設(川口)HPはこちら(https://www.kaminoyama-eco.com/)

                     (2024.9取材 ライター 佐藤昌子)

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